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2026.08.30
グースネック水栓を検討している方から、よく聞くのがこんな心配です。
「グースネックって水はねしませんか?」
「吐水口が高いから、キッチンの周りがびしょびしょになりそう……」
確かにグースネック水栓は、一般的なキッチン水栓に比べて吐水口が高い商品が多く、水はねが気になるという声もあります。
ただ、最初に結論を言うと、
「グースネックだから水はねする」とは限りません。
水はねのしやすさは、水栓の高さだけではなく、
などの組み合わせで変わります。
今回は水回りの商品を日頃から扱っている私たちの目線から、
なぜグースネック水栓は水はねすると言われるのか?
そして後半では、
水はねが気になる方に注目してほしいキッチン水栓3選
をご紹介します。
グースネックとは、その名前の通り「ガチョウの首」のように大きくカーブした形状の水栓です。
吐水口の下に広いスペースを確保しやすいため、
などをシンクの中で扱いやすいのがメリットです。
そして何より、キッチンの中で水栓そのものがアクセントになります。
最近はオープンキッチンやアイランドキッチンも多くなり、
「水栓もインテリアの一部として選びたい」
という方には非常に人気があります。
水栓の「形」については、YouTubeでも詳しくご紹介しています。
これは、
「しやすくなる条件はある。でもグースネックだけが原因ではない」
というのが私たちの考えです。
高さだけではなく、水を「どこに・どのように落とすか」まで考えて水栓を設計している
ということです。
では、具体的に何を見るべきなのでしょうか。
まず分かりやすいのが、水栓の高さです。
高い位置から水を落とせば、その分シンクまでの距離は長くなります。
その水が食器や鍋、シンクの底面などに当たれば、周囲へ跳ね返りやすくなります。
ただし、
「高い水栓だからダメ」ではありません。
高さ以外の条件も一緒に見る必要があります。

私たちが水栓を選ぶときに、高さと同じくらい見てほしいと思っているのが、
吐水位置です。
同じ高さの水栓でも、
シンクの比較的深い部分へ水が落ちる場合と、
手前や側面近くに水が当たる場合では、
使ったときの水はねの感じ方は変わります。
特に注意したいのが、
水が食器やシンクの底に強く当たって、自分の方向へ跳ね返ってくる組み合わせ。
水栓だけをカタログで見ていても、ここはなかなか分かりません。
だからこそ、
水栓単体ではなく「水栓+シンク」で考える
ことが大切です。

水栓だけではなく、シンク側も重要です。
例えば、
吐水口が高いグースネック水栓 × 比較的浅いシンク
の場合、水が跳ねたときにカウンターまで届きやすくなります。
反対に、ある程度深さのあるシンクであれば、水がシンク内に収まりやすくなります。
特にアイランドキッチンの場合、シンクのすぐ向こう側がダイニングやリビングになるケースもあります。
グースネック水栓を選ぶなら、
水栓の寸法だけでなくシンクとの関係まで確認しておきたいところです。


そして今回、特にお伝えしたいのがここです。
同じような高さのグースネック水栓でも、
水の出方は商品によってかなり違います。
例えば、
などがあります。
強いシャワーを食器やシンクへ直接当てれば、水は跳ねやすくなります。
一方で、空気を含ませたり、細かな水流にしたりすることで、当たりを柔らかくしている商品もあります。
そして最近では、
水の飛び散りそのものを考えて、独自の吐水機能を開発しているメーカー
もあります。
ここからは、そんな「水の出方」に特徴のある水栓を3つご紹介します。


今回紹介する3商品は、単純なランキングではありません。
面白いのは、
3つとも水流に対する考え方が違うこと。
その違いにも注目してみてください。

まずは、アメリカの水栓ブランドDELTAの「Emmeline」。
注目してほしいのが、
ShieldSpray® Technology
です。

ShieldSprayは、中心から汚れを落とすための集中した水流を出し、
その周囲を水のシールドで包むような独特の吐水。
つまり、
強い水を出さないことで水はねを防ぐのではなく、洗浄力を持たせながら周囲への飛び散りを抑える
という考え方です。
DELTAによると、標準的なスプレーと比較して、平均90%飛び散りを低減するとされています。
Emmelineでは、
を使い分けることができます。
個人的にもShieldSprayは、
「水はねを減らすために水を弱くする」以外のアプローチ
というところが非常に面白い機能だと思います。

続いては、GROHEの人気シリーズ「MINTA」。
現在、日本向けの対象モデルには、
水はねを低減するソフトスプレー仕様
が採用されています。
GROHE公式でも、スプレー吐水時の水はねを低減する仕様として明確に紹介されています。
そして、この機能の面白いところが、
日本のお客様の声を受けて開発された、日本独自の仕様
だということ。
ドイツオリジナルの散水板を、日本での使い勝手を考えて改良しています。
海外ブランドの水栓は、
「デザインは好きだけど、日本のキッチンで使いやすいの?」
と心配されることがあります。
MINTAのソフトスプレーは、まさにその部分に向き合った機能と言えます。
「グースネックは水はねが心配」
という方には、一度この水流を見てほしいと思う水栓です。


3つ目は、KOHLERのGRAZE。
存在感のあるセミプロタイプのキッチン水栓です。
日本で販売されているGRAZE K-22061T-ZZには、
が装備されています。
ここで注目したいのが、
BerrySoft®(ベリーソフト)
です。

BerrySoftはその名の通り、ベリーなどのデリケートな果物や野菜を優しく洗えるようにつくられた、軽く柔らかなスプレーです。
一方のSweep®は、幅のある力強い水流で、食器やシンクをしっかり洗うための吐水。
つまり、
しっかり洗いたいときはSweep。
食材などを優しく洗いたいときはBerrySoft。
と、水流そのものを用途によって使い分けることができます。
ここは誤解のないようにお伝えしておきますが、
KOHLERはBerrySoftを「水はね低減機能」として販売しているわけではありません。
ただ、水はねが気になる方にとって、
常に強いシャワーを使うのではなく、
作業に合わせて柔らかな水流を選択できる
というのは、ぜひ知っておいてほしいポイントです。
今回ご紹介した3商品を比べると、メーカーごとの考え方が見えてきます。
DELTA Emmeline
→ 強い洗浄水流を「水のシールド」で包み、飛び散りを抑える
GROHE MINTA
→ シャワーそのものを細かく柔らかくして、水はねを低減する
KOHLER GRAZE
→ 強い水流と優しい水流を、作業によって使い分ける
どれが正解というわけではありません。
大切なのは、
自分がキッチンでどんな作業をすることが多いのか。
そこから水栓を選ぶことです。
グースネック水栓は確かに、吐水位置の低い水栓と比べれば、水はねについて考えておきたい商品です。
ですが、
「グースネック=水はねするからやめる」
と決めてしまうのは、少しもったいないと思います。
確認したいのは、
です。
そして意外と見落とされるのが、
水栓とシンクの組み合わせ。
水栓単体では非常に良い商品でも、シンクとのバランスによって使い勝手は変わります。
水栓を選ぶとき、
カタログやSNSを見れば、
デザインや色、寸法は分かります。
でも、
実際にどんな水が出るのか
までは、なかなか分かりません。
例えば、
こういったところは、毎日使い始めてから気付くポイントです。
だからこそ、可能であれば、
水栓は実際に水を出して確認してから選ぶことをおすすめします。
そして水栓選びで、もう一つ悩みやすいのが「色」です。
クローム。
ブラック。
ゴールド。
ステンレス系。
「シンクと水栓の色は揃えるべき?」
「ブラックは水アカが目立つ?」
「ゴールドだけ浮かない?」
そんな疑問についても、YouTubeで詳しくお話ししています。
グースネック水栓は吐水口が高い商品が多いため、水はねについて気になる方が多いのは当然です。
ただ、
グースネックだから水はねする。
高さが低ければ水はねしない。
それほど単純ではありません。
水栓の高さ。
水が落ちる位置。
シンクの深さ。
そして水の出方。
これらの組み合わせによって、使い心地は大きく変わります。
今回ご紹介した、
のように、水の出し方そのものを工夫している水栓もあります。
Float dyed coaloでは、国産水栓だけでなく、DELTA・GROHE・KOHLERをはじめとした海外ブランドの水栓も取り扱っています。
「この水栓を使ってみたいけれど、シンクとの相性は大丈夫?」
「グースネックにしたいけれど水はねが心配」
「どの水栓が自分の使い方に合うか分からない」
という方は、水栓だけでもお気軽にご相談ください。
水栓は、
形だけでも、色だけでも、ブランドだけでもありません。
毎日使う設備だからこそ、
「どんな水が出るのか」まで見て選んでみてください。
※商品仕様・機能は2026年8月時点のメーカー公表情報をもとにしています。
水栓は、単体で選ぶよりもシンクとの組み合わせが大切です。
「この水栓を使いたいけれど大丈夫?」というご相談だけでもお気軽にどうぞ。
望月|Float dyed coalo
クセのあるWater Space Designを提案しています。
キッチン、バスルーム、洗面などの水まわりを、単なる設備ではなく、インテリアの一部として考えます。